ラジオドラマの黄金時代と現在

ラジオの魅力他のことをしながら音楽やニュース、スポーツ中継を楽しめることです。映像を配信するテレビまたはインターネットは、ついつい作業中の手を止めて没頭してしまい、するべきことが片付かなかった経験がある人は多いと思います。その点、ラジオ放送なら、好きなことをしながらでもコンテンツを楽しめます。なかでもお勧めが、ラジオドラマです。古くはラジオ放送が開始した1925年から、黄金期を迎えた1960年代、そしてミレニアム以降の現代まで。ここではラジオドラマの歴史を面白いエピソードを添えてご紹介します。

日本のラジオドラマあれこれ

ラジオドラマとは音声のみで制作されるドラマを差し、放送劇、オーディオドラマ、サウンドドラマ、声劇とも呼ばれます。多くがラジオ局によって制作され、テレビが普及する1960年以前は民衆の娯楽として繁栄しました。カラーテレビや衛星放送、地上デジタル放送が開始してから、ラジオリスナーの数は減少傾向と言われていますが、ラジオドラマの品質は向上していると言わせてください!ストーリーに臨場感を与える特殊効果(効果音の演出)技術も、ラジオドラマを通して誕生しました。NHKラジオ局はラジオドラマ専用の俳優を育成するために「東京放送劇団」を設立し、1940年代から1990年代まで活動しました。これが1980年代以降の声優ブームに繋がります。近年ではアニメーションとラジオドラマをかけた「ラジメーション」があり、人気作品はラジオCDとして販売されています。

人気ラジオドラマ

国民的人気を誇るNHKラジオ局では、毎日ラジオドラマが放送されています。「青春アドベンチャー」が月曜日から金曜日までの午後9時15分から9時30分まで、「FMシアター」が土曜日の午後10時から10時50分まで、俳優の西田敏行さんと女優の竹下景子さんが出演している「新日曜名作座」が日曜日の午後7時20分から午後7時50分まで放送されています。民放TOKYO FMをはじめ全国JFN37局で放送中のラジオドラマ「あ、安部礼司」は、2019年で13年目を迎えるロングランです。主人公の安部礼司が、勤務先の会社や家庭でトレンドの波にのまれながら生活する様子をドラマ仕立てで紹介しています。トレンドな有名人がゲストで登場したり、ヒット曲を流したりと、まさにラジオ局だからできる番組内容になっています!

脚本家デビューも夢じゃない?

各ラジオ局では頻繁に脚本の公募がされます。お題や条件も工夫を凝らしたものが多く、有名文芸作品をイメージした作品や、特産を食べるシーンを含む作品、特に決まりはないけれどある地域を舞台にした作品など、文学および地域復興イベントとしてラジオドラマの脚本公募が使われているみたいですね。ほとんどが賞金付きで、最優秀賞に選ばれたら実際にラジオドラマ化されるなど、脚本に興味がある人、脚本家になりたい人には大チャンスです。ぜひ挑戦してみてください!