トレーニングすれば誰でも絶対音感になれる?

ひとつの音を聞いただけで、その音の音階が瞬時に分かってしまう感覚を、絶対音感と言います。一回聞いただけでその旋律を再現できたり、調和の取れていない箇所を言い当てたりするスキルを絶対音感だと思っている人もいますが、厳密に言うと違います。例えば、音大生のほとんどがそれらのスキルを持ち合わせているのは、特別に訓練しているからです。逆に言えば、音大生でも半数以上が絶対音感を持っていません。ここでは、絶対音感の特徴とその「トレーニング」方法についてご紹介します。

絶対音感と相対音感の違い

曲を「耳コピ」できるスキルは、相対音感でも可能です。相対音感を持っている人は、音楽が得意な人と思ってください。街で耳に入ってくるすべての音の波長を当てることができるのが、絶対音感です。例えば、カラオケで原曲キーで歌わないと気持ち悪く感じるのが絶対音感の持ち主で、原曲キー以外でも歌うことができるのが相対音感の持ち主です。作成された音楽に反応するのが相対音感の持ち主、音楽以外のすべての音にメロディーや音階を当てるのが絶対音感の持ち主です。なんとなく、お分かりでしょうか?

絶対音感トレーニング

基本的な能力は幼少期(2歳~6歳まで)に育ちやすいと考えられている絶対音感ですが、音を当てるほどの能力であれば大人になってからもトレーニング可能だとされています。スクールに通うなどして継続することが大切ですが、自分で鍛えることもできます。「聴音」と呼ばれる音を聞き分ける能力を集中的に向上させ、「旋律聴音」「和声聴音」の2種類をマスターしていきます。本屋さんで絶対音感をトレーニングする本も入手できるので、やる気があれば今から誰でも素晴らしい音感を持つことができます。

アプリで絶対音感

スマートフォンアプリを利用して絶対音感を鍛える方法もあります。少しだけ流れるピアノやギターの音を聞いて音程を当てるクイズ形式のアプリ、音を使った神経衰弱ゲーム形式のアプリ、バンド活動をしている人に特に役立つ耳コピ能力を鍛えるアプリ、楽譜のリズムを使って音楽センスを磨くアプリなど、様々です。どれもプレイに時間がかからないので、隙間時間に利用できます。毎日少しずつ練習することで、憧れの絶対音感に近づけるかもしれません!